経営者としての装いを決める上で最も大切な視点
カッコ良かったらいい!オシャレだったらいい!
イルサルトを創業した頃,お客様の装いを決める際にはそんな風に思っていました。だからオススメする際もこの生地は~~と言うブランドでとかこの秋冬シーズンのトレンドは~~でそんな感じでした。でもある時にお客様である税理士さんから言われた一言で仕事に対する考え方がガラリと変わりました。
それはこんな言葉でした。
トレンドもブランドもどうでもいいからボクを信頼される税理士に見える様にして下さい!
最初聞いたときには???って感じでした。ファッション業界で生きてきた私にとってはトレンドやセンスは死活問題(笑)今年らしいかどうか?カッコイイかどうか?が最大の関心事でしたから。でもこの言葉を聞いた瞬間に、あっ今までは特殊な世界に生きてきたんだな~、一般の方はブランドもトレンドもどうでもいいとまでは言わなくてもそれよりも大事な事があるんだなと言う事に気付いたのです。
纏う服によって信頼を得る事もあれば逆に失ってしまう事もある,トレンドやブランドで服を販売する方は多くいても,服を”価値を伝える手段”として服を売る人はいない,これはもしかしたら自分の役割なのかもしれない,そんな風に感じ”経営者専門のスーツ仕立て屋”と名乗り始めました。
自分ブランディングとは?
イルサルトに来られるお客様は中小企業経営者、コンサルタント、士業、ライフプランナー,政治家、芸能人、講演家、など自らのブランド化が必要不可欠な職種の方です。自らのブランド化が必要不可欠とはどういう事かというと、会社自体に知名度があまり無いので自分の知名度や認知度を上げる事がそのまま業績に直結すると言う意味です。
例えば私が三菱商事に勤務していたとしたら、三菱商事の末廣ですと言えば一発で覚えてもらえます。それは三菱商事と言う会社に強力なブランドと圧倒的な知名度があるからです。でも私が末廣商事に勤務していたとしたら、末廣商事の末廣と言ったところで2.3日で忘れられます。それは末廣商事にはブランドも知名度も全くないからです。
知名度のある会社に在籍している場合は、自分をブランド化する必要性はあまりありません。あくまで”あまり”です。終身雇用が崩壊している今ではその必要性もどんどん上がってきました。これからは会社の中でも自分ブランドを確立するのが必要不可欠な時代になってきているとも思います。
ブランド力をつける為に
組織にブランド力が無い場合は自分自身ブランド力をつけるのが大切,特に中小企業の場合は経営者自身が会社のアイコンになるべき,私はそう考えています。ブランド力をつける上で最も大事なのが専門性、誰に何が出来るのか?何のお役に立てるのか?という部分。
カンタンに言えば自分は何の専門家なのかと言うこと。
これがまず明確で独自性がないと組織を離れて仕事をすることはなかなか難しい。
そして情報発信力や継続力、コミュニケーション能力。
人との繋がりがすごく大切になってきている中、自分よがりの発信ではなく相手が何を欲しているのかを感じ取り役立つ情報を発信する、そして発信するだけではなくコミュニケーションを取って自分を中心とするコミュニティを作っていく事が大切です。この情報の伝え方がものすごく重要で、いくら素晴らしい商品やサービスを持っていたとしてもその価値が伝わっていなければ、その商品やサービスは存在しないのと同じなのです。
私自身ファッションと言うのは、自社や自分の価値を伝える手段の1つ,プレゼンテーションツールであると考えています。よれよれの身なりの人よりもきちんとした格好をしている人の方が信頼を勝ち取りやすいのは誰しも分かっている事だと思います。
価値が伝わる装いとは?
服装がどうでもいいと言う方は、自分の価値が伝わらなくていいと言っているのと同じ事なのです。ファッショナブルにするとか、オシャレにするとかと言う意味ではなく、自分の在り方や思いを体現できる装いをし,自分が何者かを服装でも相手に伝える努力を経営者はしたほうがいい、その方がより価値が伝わりやすくなるからです。
私が大切だと思うのはキャラと思いと外見に一貫性があるかどうか?この3つに一貫性があると、言っている内容にも説得力が増して価値が伝わりやすくなるのです。価値が伝わりやすくなると相手の記憶から忘れられにくくなります。忘れられたら仕事を依頼されることはないですが、記憶にある以上仕事を依頼される可能性は残り続けます。
ただ単に似合っているかとか、今っぽいかではなく、本当の意味で自分に相応しいかどうか?自分の価値が相手に伝わる装いであるかどうか?意思を感じさせる装いかどうか?”経営者としてののスーツ”はそういった視点で選ぶのがすごく重要です。
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