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日本唯一の経営者専門スーツ仕立て屋
2017年11月30日

経営者のジャケットパンツスタイル,上手な取り入れ方

ジャケットとブレザーの違い

上着の事を時にはジャケットと呼ぶ人もいればブレザーと呼ぶ方もいます。良く使われる”紺ブレ”と言う言葉は”紺のブレザー”の略称です。ベストの事をチョッキと呼ぶ方もいればジレと呼ぶ方もいて,なかなか難しいのがファッション用語なのですが,今日はジャケットとブレザーの違いを少しお話させて頂きたいと思います。

この違いを説明する上ではブレザーとは何か?をまず説明した方が分かりやすいかと思うのですが,ブレザーと言うのは,多くの場合は無地の素材で仕立てられた特定のクラブやチームのユニフォームとしての性格の強い上着の事を指します。

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ジャケットはブレザーより種類が多く,用途も幅広く,様々な素材を用いて作られますのでブレザー以外の上着はジャケットと呼んでも差支えはありません。では何故ブレザーと呼ぶのか?このブレザーと言う言葉の起源には二つの説があります。

何故ブレザーと呼ぶのか?

まず1つ目の説は,軍艦の名前から来ているものです。1837年英国のビクトリア女王が軍艦ブレイザー号を閲兵した際に,館長がだらしなくみえる水兵達を何とか格好よく見せようと海軍の真鍮のボタンをつけた紺のダブルジャケットを着させたのが始まりとする説です。そしてもう1つの説は,1800年の中頃ケンブリッジ大学に創設されたボートクラブの選手たちがオックスフォード大学との対抗戦にクラブカラーである真紅の揃いのジャケットを着用して登場。その姿を見た見物人から” Oh! Blazer!” つまり ”ブレイザー=炎の様だ!”と言った歓声が上がったのが,ブレザーの名前の起源だとする説です。

 

どちらの説が正しいのかは今となっては分かりませんが,どちらにしてもユニフォームとしての色合いが強い事だけは間違いありません。こうして誕生したブレザーは海軍関係者やオックスフォード大学出身のエリート達の間でクラブユニフォームとして好んで着られるようになりました。

エリートの身分の象徴

又合わせるアクセサリーも自分の出身校のマークが入ったクレストタイ,クラブカラーのクラブタイ,或いは自分が所属する連隊のレジメンタル体タイ。胸には出身校のエンブレム,ボタンもシンボルマーク入りのメタルボタンが使われました。

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彼らはお揃いのブレザーを着てクラブライフを楽しみ,母校が参加するボートレースやラグビーの試合の応援に出かけました。即ちレザーはエリート達の身分の象徴として着られたものでした。そしてこのブレザーがレジャーウエアとして着られる様になり,ビジネスウエアとしても普及し現在に至ります。

経営者はジャケットやブレザーをどう着れば良いのか?

ジャケットとブレザーの違いは何となく分かって頂けたと思うのですが,では経営者はジャケットやブレザーをビジネスシーンでどう着れば良いのでしょうか?ジャケットにせよブレザーにせよ,上下揃いのスーツに比べるとやはりカジュアル感が出ますのでその選び方には注意が必要です。

自分をブランディングする上で,意思を持って敢えてジャケットパンツスタイルにする方法もあります。イルサルトのお客様で,スポーツ専門のキャスターをされていている寺西裕一さんと言う方がいらっしゃいます。キャスターと言うのは話すのが仕事であると思われがちなのですが,実は非常に大切なのが”ヒアリング力”なのです。実況中継をする際にもヒアリングした内容を上手く織り交ぜながら話す事で内容の質が格段に上がると寺西さんは仰います。

寺西さんはヒアリングをする時に色々な質問をされるのですが,質問をする中で相手が今まで気づいていなかった自分の価値や役割に気づき能力を開花させていくことが良くあると言うお話をお聞きしました。そこで私は寺西さんの装いのコンセプトを”人の心に希望の光を灯す能力開発のプロフェッショナル”に決め,相手に寄り添う寺西さんの姿勢,そしてスポーツ専門と言う独自性を表現する為にスーツではなくジャケットパンツスタイルを選びました。

寺西裕一さん寺西裕一さん

この様に意思,意図を持ってジャケットパンツスタイルにするのは良いのですが,そこにコンセプトがないとただのカジュアルウエアになってしまいますので注意が必要です。特に最近では服装のカジュアル化が進んでいますので,周りがしているから自分も。。みたいに流される方が少なくありません。経営者は会社の顔でありアイコンとも言えます。自分がどんな装いをすれば会社や自分自身のブランド力が上がるのか?是非そんな視点で服を選ぶようにしてくださいね!


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ぜひ読んでください!
末廣徳司の本
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日本唯一の経営者専門スーツ仕立て屋。
株式会社イルサルト
代表取締役社長
末廣 徳司
tokuji suehiro

経営者、政治家、医師、作家、
講演家、士業、芸能人、
スポーツ選手に至るまで
創業以来11年間で
のべ15,000名を超えるブランド人の
スーツを仕立てる。


「いま似合うかどうかで服を選ばない」
「好きかどうかで服を選ぶと失敗する」
「ブランド物はビジネスを減速させる」



など経営者に向けた
独自の服選び理論を提唱している。

日本経済新聞社主催で
経営者向けの着こなし術セミナー、
コラムの執筆

世界展開するブランド
「トミーヒルフィガー」の
商品開発プロデュースも行う。

大事なことは
「どう生きるのか?」を決め
その生き方に相応しい服を選ぶこと。


1人でも多くの方に服の持つ力、
装う意味や価値を伝え

経営者の生きざまをひもとき
かがやく人生を仕立てあげる

ことをミッションにしている。