”ブラックタイ”着用と招待状に書かれていた場合,どの様な装いをすれば良いのでしょうか?
先日イルサルトのお客様がとあるパーティにご招待頂いた際に ”ブラックタイ着用で” と招待状にドレスコードが明記されていた様です。ヨーロッパでは招待状にはっきりとドレスコードが明記されている事が多く、第一礼装,準礼装の厳格な区別が存在するのですが,日本の場合この様にドレスコードが明記されている事は多くないのですが,この”ブラックタイ着用”と書いていた場合,どの様な装いをすれば良いのでしょうか?
ブラックタイ着用とは?
ブラックタイとは黒いネクタイの事を指すのではなく,黒のボウタイ(蝶ネクタイ)の事を指します。
写真はミッドナイトブルーのボウタイ(蝶ネクタイ)です。
この黒のボウタイ(蝶ネクタイ)を着用する装いとは,イギリスではディナースーツ,アメリカではタキシードと呼ばれる夜間の祝儀専用のフォーマルウエアの事です。ですのでブラックタイと書かれていた場合には,ディナースーツ(タキシード)を着用する事がドレスコードとして指定されていると言う意味になります。
ブラックタイの特徴
このディナースーツ(タキシード)には特徴的な仕様が施されています。ジャケット、パンツ共に黒またはミッドナイトブルーの同じ生地で作られ、ジャケットの襟には拝絹が施され、パンツの脇には側章が付くなど燕尾服の意匠が簡略され踏襲しています。
必ず黒の蝶ネクタイをすることからこの装い自体が別名「ブラックタイ」と呼ばれています。夜間の第一礼装は燕尾服ですが事実上存在しない装いである為、一般の方々はディナースーツ(タキシード)を夜間の第一礼装として考えて頂いても差支えありません。その他にもこのブラックタイには着こなす上でのルールが存在します。
ブラックタイを着こなす7つのポイント
1)ジャケットがシングルの場合、カマーバンドかベストを着用する。
2)パンツの裾口はシングルで仕上げる。
3)サスペンダーを使う。
4)シャツは通常襟でもウイングカラーでもどちらでも可。カフスもシングル、ダブルどちらでも問題ありません。
5)ネクタイは拝絹と共地の蝶ネクタイ(ボウタイ)。基本的には黒の蝶ネクタイを使用するのがルールですが、正式な祝宴以外であればこの限りではなく、私もミッドナイトブルーの蝶ネクタイを使う時もあります。
6)靴はエナメル素材を使いましょう。女性の長いイブニングドレスの裾を靴墨で汚さない様にと言う配慮から、靴墨なしで手入れ出来る靴でないといけない。と言うのが理由です。又靴下も靴の色に合わせ黒を使用するようにしましょう。
7)白のシルクのポケットチーフを挿しましょう。
フォーマルウエアを着る唯一無二の理由は“正しい装いをして周囲の人々に不快感を与えない。失礼な装いで正式な会合や式典に臨まない”と言う為で、決して自分のお洒落の為ではありません。是非フォーマルの正しい着こなしの知識をつけていきましょう!!
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