アトツギこそ経営理念を身に纏え！

Vol.6731






お盆休みも
そろそろ終わりですね、
この時期になると思い出すのが
父の会社の廃業。

4店舗の婦人服専門店を
展開していたのが父の会社。

1店舗また1店舗と閉まり
今から4年前2020年の8月に
最後のお店が閉店
そのまま廃業しました。




父の会社に入ったのが2005年
そこからイルサルトを立ち上げる
2009年まで働きました。

たった4年間だったのですが
もっと長かったように感じます、
仕事はまったくと言っていいほど
上手くいきませんでした。

社長である父
現場マネージャーである私
日々の店舗運営は
私が任されていたのですが
まず社員さんに相手にされません。

社員さんは
私が生まれる前から働いている
大ベテランさんが多く
息子が帰ってきたわ・・・
くらいにしか見てくれない。

事業に対する想いも薄い私
覚悟も気概もないので
社員さんと真剣に対峙できない。

中途半端な指示しかできなく
改革をおこす心意気もないので
日々なんとなく過ぎていく。

売上も徐々に落ちていき
将来に対する不安しかありません。








今は父がいるからいいけど
いなくなったらどうなる？
でもまさか自分の代で
潰すことだけはしたくない。

だってそうなったら
全部自分のせいに
なってしまうやんか・・・・





ベクトルが自分にしか向かず
最悪の人間だったのです。

社員さんたちからも
まったく相手にされなくなり
精神的にも追い詰められ
私がとった手段は





逃げよう





もうこれ以上いられない。
今なら父がまだいるから
なんとかなるだろう・・・

覚悟も想いも何もない私が
取った最悪の選択、
そこから奇跡的な出会いがあり
イルサルトの立ち上げに繋がるのですが
跡継ぎとしては失敗しました。

あのまま父の会社にいたとしても
結果は同じだったのかもしれませんが
自己責任にする覚悟が
私にはぜんぜんなかったのです。

家業を捨ててから15年
イルサルト創業から15年

なんとかやってきたのですが
いまだにあるのは懺悔の想い。






私は逃げてしまったのですが
奮闘しながら覚悟をもち
アトツギしている人がたくさんいます。

私はそんな人の力になりたい。

後継できなかったからこそ
その大変さも後継する価値も
すごくよくわかります。

後継出来なかったらこそ
後継するお手伝いをしたい、
私にできることは
創業から続く大切な理念を
身に纏って頂くこと。







アトツギにこそ
経営理念を身に纏ってもらいたい、
なぜなら脈々と受け継がれる理念は
DNAそのものだからです。

DNAを纏うことで
生き方が変わり
自分は自分でいいんだ！
という矜持が生まれるのです。

家業が廃業になったこの時期
自分の役割をいつも思い出します。
イルサルトはアトツギを応援します！