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経営者に必要なのは”服を捨てる概念”

経営者は捨てる概念も重要

何を選ぶか?も非常に重要なのですが,それと同じくらい大切なのが何を捨てるか?が理想のクローゼットを作る上で非常に大切です。と言うのはビジネスマンとしての時間が経てばその時間に比例して服の数がどんどん増えてくるからなのです。自分で買ったものもあれば,他人からプレゼントされたものもある,古い物もあれば新しい物もある中で,まずはどれを残し,どれを捨てるかを見極める。

枯れ木も山のにぎわいと言うコトバもありますが,こと経営者の服に関して言えばその概念は当てはまりません。有っても無くてもいいくらいのものは思い切って捨ててしまいましょう,経営者にとっては毎日が「ここぞと言った場面」自己概念を下げる服は経営者には全く必要ありません。

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とは言え服を捨てる事に対して抵抗を持たれる方も中にはいらっしゃいます。特に日本人には「もったいない」という文化が有りますので,まだ使える物を捨てたりするのはもったいないと感じる方が多いです。その文化を否定する気も全くありませんし,以前の私自身が全く物を捨てることが出来ませんでしたので,その気持ちはよく分かります。私は服は勿論の事,服の入っていたビニール袋や色のでなくなったボールペンまでも捨てることの出来ない性格だったのです。

捨てる事に躊躇がなくなったある出来事

でもとある出来事があってから,私は物を捨てることに躊躇はしなくなりました。

今から7年前のイルサルトを創業した頃のお話です,私は資金が潤沢にあって起業をしたわけではなく,銀行からの借り入れも全くしませんでしたので,頼りになるのは自分の預金だけでした。サラリーマン時代に貯金をしていた定期預金を解約し事業をスタートさせたのですが,売上がどれだけ出来るのか全く分からなかったので,とにかく如何にお金を使わずに事業をするかだけを考えていました。株式会社ではなくお金のかからない個人事業,勿論事務所は持たず,どんなに荷物を持っていたとしてもタクシーは使わず,東京や地方への出張は全て格安深夜バスを使って移動をしていました。

さすがにスーツは昔のスーツと言うわけにはいかないので,起業するにあたってスーツ2着,シャツ3枚,ネクタイ3本を新調したのですが,カバンやベルトにまではお金をかける余裕がありませんでした。最初私は今の様にサロンを持っていたわけではありませんでしたので,お客様のご自宅や会社まで採寸に行き,出来上がったお品物を又お届けさせて頂く出張型の仕立て屋と言う形式で事業をしていました。

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起業当初の写真

そしていつもの様にお客様の所に行き採寸をさせて頂き,終わってからコーヒーを頂いているとそのお客様がこんな風に仰ったのです。

末廣さん これは愛のあるダメ出しとして聞いて欲しいんだけど,起業したてとかどうかはお客様にとっては全く関係のない事で,お客様の前ではプロの仕立て屋として振る舞う事が非常に大事だと思う。その振る舞いがお客様にも安心を与えると思う。それは振る舞いだけではなくて,どんな格好をしているかどんな物を持っているかも全部含めて,悪い言い方かも知れないけどその人のレベルを表していると思う。

特にお金持ちの方ほどそう言った所に敏感だしよく見ている。そういう意味で言うと末廣さんが今使っているカバンはすぐにやめた方がいいよ,そのカバンを持っているとその程度の人間としか見られない。起業直後でお金に余裕がないかもしれないけど,自分の価値を高くすると思って新しいカバンを買った方がいい

使うアイテムで信頼感を損なう事もある

当時私が使っていたカバンは10年以上前にセレクトショップで購入したナイロン製の黒いカバンでした。購入したのは1999年頃で当時ナイロン製のカバンが流行し始めていて,流行を先取りして高級したのがそのカバンでした。ナイロン製のカバンは軽くて持ちやすいと言うメリットはあるものの,購入した時点が最もキレイでお手入れをしても革のカバンの様に艶がでてきたり味がでてくるものではありません。

10年ほど使っていたそのナイロンのカバンは汚れ,端の方は擦り切れている状態でした。でも有名ブランドのカバンだし,それなりの値段もしたので少し年季が入っているけどまだ大丈夫かなと思って使っていたカバンでした。でもそのお客様に言われ気づいたのです,大切にお手入れをして美しい艶が出てきている革のバッグを持っている事は信頼感や安心感に繋がりますが,私が持っていたのはただの年季の入った古くて汚いバッグでしたので,バッグにまで気が回らない人くらいにしか思われません。

そしてもう一つはファッションはバランスであり,何かのアイテムだけが目立っているのは浮いている証拠であり,持っているアイテムの中で一番ダメなアイテムにその人のレベルが見られると言う事です。例えば高級そうなスーツを着て,ピカピカの靴を履いている人が,胸ポケットから取り出したのが100円ボールペンだったらどうでしょう?実はこの人普段は100円ボールペンを使うような人で今のこの格好はかなり無理してるんじゃないか?とか一気にその格好が嘘くさく見えてしまうことはないでしょうか?

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下手をすると信頼感さえ損ないかねません。着るスーツには,そのスーツに相応しいシャツ,,ネクタイ,小物があるのです。そのバランスが取れてこそより信頼感が生まれるものです。何を選ぶかも大切ですが,何を選ばないかも同じくらい重要です。経営者の仕事は「しない事を決める」と言われることも有り,何に集中するかが大切ですが,服も全く同じです。

何を残し、何を捨てるのか?経営者の服選びには非常に大切な視点です。

この記事を書いた人
末廣徳司の画像
末廣 徳司
株式会社イルサルト 代表取締役社長

日本唯一の
経営者専門スーツ仕立て屋


経営者、政治家、医師、作家、講演家、
士業、芸能人、スポーツ選手に至るまで
創業以来11年間で
のべ15,000名を超えるブランド人の
スーツを仕立てる。


「いま似合うかどうかで服を選ばない」
「好きかどうかで服を選ぶと失敗する」
「ブランド物はビジネスを減速させる」



など経営者に向けた
独自の服選び理論を提唱している。

日本経済新聞社主催で
経営者向けの着こなし術セミナー、
コラムの執筆

世界展開するブランド
「トミーヒルフィガー」の
商品開発プロデュースも行う。

大事なことは
「どう生きるのか?」を決め
その生き方に相応しい服を選ぶこと。


1人でも多くの方に服の持つ力、
装う意味や価値を伝え

経営者の生きざまをひもとき
かがやく人生を仕立てあげる


ことをミッションにしている。

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