生地屋さん,副資材屋さん,縫製工場さんは業者ではなく大切なパートナー
スーツが出来上がってくるまでには色々な工程があり、すごく多くの方の手を渡りながら商品が出来上がってきます。
まず生地の色が染められ
織られて生地になります。
出来上がった生地は縫製工場に入り
僕ら仕立て屋が指示した形にする為に
パーツごとに裁断され縫製をされていきます。
キチンとした物作りが出来るのかどうかは、生地屋さん,副資材屋さん,縫製工場,そしてイルサルトがきちんと連携を組めるかどうかが非常に重要なんです。
どの工程が欠けてもキチンとした商品が上がる事はありません。
中には注文を出す方と注文をもらう方なので、上から物を言ったり,完全に業者扱いをする人もいますが、ボクは業者さんではなくパートナーであると考えているんです。
減点法でしか評価されない
ボクはワールドに在職している時に、上海ワールドに駐在し現地のニット工場で働いた事があります。
今までの社会人人生で最も辛かった時期がこの上海ワールドにいた数年間なんです(逆に最も思い出深く、忘れられない数年間です)
と言うのも、生産現場と仕事と言うのは100点満点から始まる仕事でそこからの減点でしかない。
どう言うことかと言うと、
納期通り納めて当たり前
ミスなく納めて当たり前
お客様の要求するコスト内で納めて当たり前
そんな状態です。だから”有り難う!”と言われる事がほぼ有りません。
納期通りに規格通りの商品を希望コストで入れて当たり前、納期を早める,コストを下げるなど要求以上の事をしないと感謝されない。
辛く耐えがたいコトバも多数浴びせかけられ、体重は激減、ストレスで円形脱毛症にもなり仕事の意味とか自分の存在意義すら疑問に思った時期もありました。
上海ワールドは仕事をもらう方、ワールド本社は仕事を出す方だったのでそれまで普通に話していた同期や後輩にまで敬語を使う様になっていました。
当時は正直イヤでイヤで仕方有りませんでしたが、今になって思えば本当に良い経験をさせてもらえたと感謝をしています。
上でも下でもない
仕事を出す方が上とかもらう方が下とかそんな関係では上手く行かないし良い物作りなんて出来ません。
商売は対等です。
生産現場も最終のお客様の方を向くことによって、物作りはどんどん良くなっていくとボクは考えています。
自分の仕事を完遂するのも大切ですがその先に何があるのか、何の為にしているのかを関わる人達が感じる事
生地屋さん、副資材屋さん、縫製工場、そしてイルサルトが連携して良い物作りを出来るコミュニティを作る。
お客様との関係性を作るのはすごく大切ですが、生産背景で関わっている方々との関係性を作るのも同じくらい大切なんです。
そんな強い信頼関係をイルサルトも作っていきたいと思います。
いつもお世話になっている縫製工場の社長さんと
↓はじめての書籍が
発売されました!
下記の画像リンク先
(amazon)
よりご購入いただけますので
ぜひ読んでください!