経営者は”一生モノ”を持つ覚悟を持つ
一生モノとは何か?
以前にブログで”服の捨て時”について書かせて頂いた事があるのですが,(服の捨て時についてはコチラからご覧下さい!),今イルサルトで開発を進めている ILSARTO CLASSICO DI NAPOLIは親から子へ,子から孫で100年着続ける事の出来る一生モノ,三代ですからまさに三生モノともいえるのですが,今日はこの一生モノについて書こうと思います。まずこの一生モノを辞書で引いてみるとこうあります。
生涯に渡って使い続ける事のできるもの,長く使える良品
まさにその通り,字のままなのですが人生を終えるまで使い続ける事の出来るのが一生モノです。でも本当に一生モノなんてあるのか?そんなに長い間使い続ける事の出来るモノがあるのか?と思われる方も中にはいらっっしゃるかと思いますが,一生モノは確かに存在します。親から子へ,子から孫へ引き継がれる一生どころか三生も四生も使い続けられるモノは確かに存在するのです。
私自身持っているモノの中でこれは間違いなく一生涯使い続けると断言出来るモノも何個か存在します。
一生モノにすると言う覚悟を持つ
折角手に入れたモノであれば出来るだけ長く使いたいと思っている方は多いと思いますが,実際には一生使い続けられるモノはそうそうありません。一生モノに出来るかどうかには二つの条件があります。一生モノにすると言う覚悟を持つこと,そして一生モノになりえる上質なモノを選ぶ,この二つの条件です。
一生モノにすると言う覚悟を持つと言うのは言い換えてみれば”消耗品”としての概念を捨てるとも言い換える事が出来ます。消耗品としてモノを扱っていると扱いが雑になったりアフターケアも怠ったりしてしまいますが,これは一生モノにすると決断した瞬間から扱いががらりと変わり,モノはモノではなくではなく人生のパートナーに変化をしていくのです。
これは人づきあいも似ている所があるかもしれません。一生付き合いたいと思う人へはより真摯に接するようにモノにも愛情と尊敬の念を持ち接してあげることでモノの状態は確実に変わっていきます。
一生モノになりえる上質なモノを選ぶ
そしてもう一つの条件が一生モノになりえる上質なモノを選ぶことです。残念ながらどんなモノでも一生モノになりえるわけではありません。長期間使い続けるのに耐えうる品質がないと一生モノにするのは難しく,品質が良くないものは一生使い続けようとしてもその前に物としての寿命を迎えてしまいます。又一生モノになりやすいアイテムとなりにくいアイテムが存在します。
一生モノになりやすいアイテムは時計,バッグ,靴,カフリンクスと言ったアイテムで,こういったアイテムは年季が入った方がより味が出たり,エイジングされどんどんその人のモノになっていくものなのです。スーツは一生モノになりにくいですが,絶対にならないモノではありません。それなりのケアをする事で一生モノにする事が可能になります。
生地と言うのは購入した時よりも綺麗になることはありませんので,如何に生地の劣化のスピードを落としてあげる事が出来るのか?人間でいうアンチエイジングをしっかりする事が大切なのです。逆に靴やバッグと言った革製品は磨いてあげる事でどんどんその艶が増し,使い込まれるほどにその人のモノになっていきますので一生モノになりやすいのです。
親子三代でツイードを着る英国人
ツイードと言う素材があります。真冬によくジャケットやコートで使われる分厚く保温性のある生地で,私も好きで冬になったら好んで着ています。
ほめる達人こと西村貴好さんが着ていらっしゃるのがツイード生地です。
このツイード生地はイギリスでは親から子へ,そして子から孫へ色々な部分を補修しながら大切に受け継がれていき,孫が着るくらいになる頃に丁度生地もこなれてきてすごく良い塩梅になってくると言われているものなのです。日本で言えば着物がそれに当たるのかもしれませんが,そうやって長い時間をかけてまさにパートナーとして一緒に作り上げていくのが一生モノだと言えます。
着ないものが一生モノではない
こういったお話をすると中には”ごくたまにしか着ないもの”が一生モノなのではと誤解される方がいるのですがそうではありません。モノは使われて初めて価値があるものです,大切なのはその扱い方なのです。ただのモノとして扱うのではなく,愛情と尊敬の念を持って接する事で一生モノになっていきます。
今はとかく”捨てる”とか”ファストファッション”とかどちらかと言うとどんどん取り替えていくような風潮が目立ちますが,上質なモノを大切に長く使う概念をもつ事で結果自分自身の扱い方も変わってくる。私はそう思っています。特に経営者の方にはそんな概念を持っていただき,自分自身そしてスタッフや周りの方を同じように大切に扱ってほしい,そんな想いも込めて ILSARTO CLASSICO DI NAPOLIの開発を進めていきたいと思います。
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