経営者の着こなし術:便利な事ときちんと見える事は相反する事も多い
シャツのポケットは元々無かった
シャツの選び方で経営者には是非知っておいて頂きたいのが“シャツのポケット”についてです。スーツが生まれた英国では,シャツは本来下着であると言う考え方が一般的です。シャツ一枚でウロウロするのは下着一枚でウロウロとしているのと同じこと,ですので人前に出る時はジャケット若しくはベスト(ウエストコートやジレとも呼びます)を着るのが,本来の着こなしのルールなのです。
下着にポケットがついていないようにシャツも元々胸ポケットはついていませんでした。しかしスーツの文化がアメリカに渡り,合理的で機能性を求めるアメリカ文化の中で“シャツにもポケットがついていた方が便利!”と言う理由でポケット付きのシャツがたくさん出回るようになったのです。まずはそう言った歴史を知っておいてくださいね。
その様な理由からカジュアルブランドのシャツの多くはポケットがついていますが,フォーマル性の高い”ドレスシャツ”と呼ばれるシャツには基本的にポケットはついていません。イルサルトにおいても基本的にはポケットの無いシャツをお勧めをさせて頂いています。
ポケットがついている事で物を入れられるというメリット(私は決してメリットだとは思いませんが)がある反面,デメリットが2つあります。1つはスーツ姿が美しくなくなってしまうことです。
シャツのポケットに中に手帳や名刺入れなんかを入れてスーツを着るとどうなるのか?胸の部分が確実に膨らんでスーツのシルエットが崩れてしまいます。最近のスーツは以前に比べサイズ感もややタイト目になっていますので,中に物を入れるとそのシルエットの変化は一目瞭然で,非常に野暮ったい印象を与えてしまうものなのです。
シャツのポケットの大きなデメリット
逆に言えばシャツのポケットに物を入れてシルエットが変わらないスーツはサイズがかなり大きいと言えるでしょう。そしてもう一つのデメリットはシャツが汚れてしまう事。ポケットがついたシャツを着る方の多くはこのポケットにボールペンを入れています。でもそのボールペンをふたを閉めずにそのまま入れてしまったり,ペン先を出しっぱなしに入れてしまうとボールペンの先でシャツを汚してしまう事が多くあるのです。
そしてこれは私の経験なのですが,ポケットのついているシャツにボールペンを入れていて,かがんだ状態から立とうと思ったらボールペンが引っかかってシャツがビリビリに破れてしまったこともあります。
確かにあると便利なのがシャツのポケットですが,便利なのときちんと見えるのは全然関係のないお話ですので,きちんと見せたい経営者の方はポケットのついていないシャツを着るようにしてくださいね!
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