ナポリ人が教えてくれた「おもてなしの神髄」
Vol.6864
会社にいくと
なにやら厳重に梱包された
荷物がとどいている。
なんだろう・・・
と思ってあけてみると
中に入っていたのはワイン。
といっても普通のワインでなく
マリネッラ110周年記念ワイン。
創業110年をむかえたナポリ発の
世界的ネクタイ マリネッラが
110年記念で生産した数量限定物。
マリネッラといえば小紋柄ですが
1本1本ちがう110種類のラベルが
はられている超貴重な一本(^^♪
なんと粋なことをするのでしょうーーー
もったいなさすぎて開けれない・・・
イルサルト20周年記念パーティ
inナポリで開けようかな・・・
マリネッラさんありがとうーー
年明けお礼にいかせていただきます(^^♪
マリネッラの開くのは朝6時。
ネクタイ屋さんが
なぜそんな早朝に開店?ですが
この時間にお店をひらくのは
ある理由からなのです。
朝6時といえば、
世界各国から豪華客船が
ナポリに到着する時間。
しかしその時間に
ひらいているお店は
当然ながらありません。
せっかくナポリに来たのに
それでは観光客がこまるだろう。
そこでマリネッラは
朝6時にお店をあけ
珈琲を提供する場所にしよう!
とかんがえ
早朝から営業しているのです。
ネクタイを売るのが生業、
しかしネクタイでなく
観光客に珈琲をふるまうために
お店を開けているのです。
マリネッラのお店で
そんな話をきいていると
社長のマウリツィオさんが
ナポリコーヒー飲みますか?
と聞いてきました。
冗談かなと思ったのですが
珈琲をわざわざ出前してくれ
ナポリのお菓子とともに
ふるまってくれました。
はじめて会った
たまたまお店にきた
名前もしらないアジア人
まだ何も買っていないこの私に
そんなことをしてくれたのですが
このおもてなしは
たんなる序章にすぎませんでした。
お話させていただくなかで
わたしが仕立て屋と知ると
ナポリ仕立ては素晴らしい!
わたしのスーツを仕立てている
職人を紹介するから
実際に見てくるといい!
とその場で仕立て屋さんに
いきなり電話しはじめたました。
でも行ったところで
イタリア語は話せないから!
と遠慮しようとすると
日本語の話せる社員を同行させ
私をタクシーに押しこむのです。
そして目的地に到着し
タクシー代を払おうとすると
すでに会計は終わっている・・・
お店の営業時間中に
従業員を同行させ
自分のスーツを仕立てる
仕立て屋を見学させる。
相手は名前もしらない
何人かもわからない
はじめて会った外国人。
なにかもう感動とかを
はるかに通りこしてしまい
なぜそこまで
親切にできるのだろう?
不思議な気持ちになりました。
しかしこの一件でわたしは
マウリツィオ社長の大ファンに
なってしまったのです。
と同時にマリネッラが
朝6時にお店を開ける想いも
すごく腹に落ちました。
これからもさまざまな場面で
この話をすると思いますし
マリネッラを締めるたびに
この日のことを思いだします。
まずあたえることが商売の基本。
コトバでは知っていても
実践はなかなか難しいことを
マウリツィオ社長は
目の前でしてくれました。
私は一生この経験を
忘れることをないでしょう。
年明けのナポリで
あらためてマウリツィオ社長に
お礼をつたえにいってきます。
はじめての書籍が
発売されました!
下記の画像リンク先
(amazon)
よりご購入いただけますので
ぜひ読んでください!