経営者の役割に相応しい,人生を変える”衣装”は必ず存在します。
”着る”,そして”装う”その違いとは?
服には“着る”と“装う”の2つの概念が有り、似ているようで全く違うのがこの2つの言葉です。着る事、装う事にはそれぞれ目的があり、その目的は全く違う物なのです。それぞれの目的は
着る→寒さ暑さから身を守る
装う→自分が何者であるかを示す
です。何となくイメージは掴んでいただけているかと思うのですが、この“着る”と言う概念は衣服を纏う上で最も単純な目的です。寒くなってくると身体を少しでも暖かくする為に分厚いものを纏ったり、逆に暑くなってくると身体を少しでも涼しくするために纏うものを少なくしたり、通気性のあるものを纏うようになる。それが“着る”と言う行為です。
又ただ単純にお洒落を楽しむと言うのも”着る”と言う概念に近いものと言えます。
原始時代はこの“着る”と言う行為だけで十分でした、寒い季節には凍死しないように動物の革をはぎ身体に巻き付ける事で暖を取る、狩りをしてしとめてきたものは全員で山分け、集団全員が平等な時代でした。全員が平等な時代では着るという行為だけで十分だったのですが,時代が進み全員平等な集団から段々とリーダーが出始めます。
何故装う概念が必要になったのか?
そしてリーダーが中心になり組織を統率するようなると様子は変わってきます。周囲からの扱われ方,立ち居振る舞い,言動,そして見た目等,誰が見ても一目でリーダーと認識される事が必要とされたのです。中でも最も簡単に他との違いを視覚的に伝える事が出来るのが”見た目”でした,そしてこの頃から着ると言う行為だけでは十分ではなくなり,変って”装う”と言う概念が必要になり始めたのです。
単純に着るのではなく何かの目的の為に装う。その目的とは,他の人との明らかに違う事を周囲に認知させ,自分が何者であるかを示す事です。そして他人とは明らかに違う,差が分かりやすい見た目を作る為に首長や部族長と言われるリーダーは色々な工夫を始めたのです。皆さんも何かの写真で見たことはあるかとおもいますが,首長や部族長は見た目を変える為に鶏の毛をむしって頭に巻いたり派手な化粧を施し始めました。
ここで最も大切な事は“一目で明らかに分かる違い”“誰でも分かる違い”だと言う事です。その当時は小学校は無かったと思いますが,今の表現で言えば小学1年生が見ても区別できるくらいのわかり易さです。
変る服の役割
でもこの事は今のビジネス環境においても全く同じ事が言えるのです。自分の会社は同業他社と比べて何が違うのか?を20秒で小学生でも分かるように説明出来なければそのビジネスモデルは成功しないのと全く同じ様にわかりやすさと言うのは非常に大切です。又日本の歴史でも全く同じことが言えるのですが、例えばお殿様や将軍と言った組織の長は他とは明らかに違う服を身に纏うようになり,纏う服が自分が何者であるかを周囲に認知させ冨と権力がある事を示す象徴に服が変わっていったのです。
私の祖父は神社で宮司をしていたのですが,宮司としての階級が上がる度に使う色がどんどん華やかにそして使用する小物も驚くほど増えていきました。和服で言えば十二単なんかはその最たる例なのではないかと思います。
人間の欲の段階がまずは生きたいという食欲から段々満たされていくと最後は名誉欲や権力欲に変化していくのと全く同じ様に,何かを纏うと言う行為も暑さ寒さから身を守るという最も単純な目的から、他人と明らかな差を作りだし自分が何者であるのかを示すと言う目的に変化をしていったのです。
似合う似合わないと言う視点は人の主観によるものですので,見る人によって評価が大きく分かれます。人の感覚によるものですので,軸が揺らいでしまう可能性が高く”装う”という概念から考えれば少しぶれてしまうのです。人それぞれの役割に相応しい衣装は必ず存在します。
経営者は似合う服よりも,自分の役割に相応しい服を纏う事でより価値が伝わりやすくなるのです。経営者の装いに必要なのはもちろんこの”装う”と言う概念,頭に入れておくと服選びの基準が変りますので是非知っておいてくださいね!
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