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店頭にすら立たせてもらえなかったユナイテッドアローズ時代

たまたま入ったユナイテッドアローズ渋谷店

この経験が無かったら間違いなく今の仕事は出来ていないだろう。。。そんな風に言えるのがユナイテッドアローズでの販売経験です。時を遡る事26年前の1991年,大学に合格し奈良から上京したばかりの私がたまたま入ったお店が明治通りに有ったユナイテッドアローズ渋谷店でした(今はもう閉店をしてしまっているのですが,ユナイテッドアローズの一号店です)

大学に入学した頃の私は,基本的に姉がコーディネートしてくれた服を上から下まで着ていたのですが,上京した事で姉と距離が出来て少しずつ又ダサい末廣徳司に戻りつつある時でした(笑)よくもそんな若造が敷居の高いユナイテッドアローズに入る事が出来たなと今振り返って思うのですが,本当にたまたま入った事でその後の人生が大きく変わる事になるのは不思議なご縁です。

3時間の情熱接客

当時のユナイテッドアローズと言えば,ファッション上級者中の上級者が集まるお店。DCブランドブームが去り,セレクトショップが台頭し始めた,まさに時代を牽引していたのがこのユナイテッドアローズでした。そこに奈良の田舎侍がたまたま入ってしまった。その運命の巡り合わせには今では感謝ですが,当時の渋谷店は重松理会長, バイヤーの鴨志田康人さん,栗野宏文さんとそうそうたるメンバーが店舗にいたまさにドリームチームの様なお店でした。

私を接客して下さったのは栗野さんでしたが,なんだこのダサ造は・・・と思われたと思います、だって当時の私はこんな格好でしたから・・・

970101_463097160436081_993748855_nまさにバブルスーツ!大学の入学式も確かこのスーツ・・・・

でもそんな私にも関係なく栗野さんはプロとしての接客をしてくれたのです。たまたま見ていた靴の接客でしたが,その靴がどういった歴史があるものなのか?から始まって,どういうファッションに合わせて欲しいのか?まで。私は栗野さんのあまりの格好良さにシビレてしまいました。元々親が洋服屋だったのでいつか洋服屋になろうと思ってはいたのですが,私が目指す洋服屋はこれだ!と勝手に思い込み,何回もお願いしてようやくユナイテッドアローズで働かせてもらえるようになりました。

販売のはずが店頭にも立たせてもらえない

しかしそこからが地獄の始まりでした。時代の最先端のユナイテッドアローズで働けるようになった私。当時一番自信のある格好で出勤初日に行ったら,藤川洋店長に上から下までジロリと見られ ”今日はストック整理をして下さい!” と言われたのです。。。あれ??販売の仕事のはずなんだけど??と不思議でしたが,まあ最初だからそうなんだろうと思っていたら何と一ヶ月近くもずっとストック整理が私の役割でした。

要は私があまりにもダサくどうしようもなかったので、とても店頭には立たせられない・・・そんな判断だった様です。

521416_400535623358902_429797458_n当時の名札

そして一ヶ月後,ようやく店頭に立たせてもらえる様になったものの,毎日毎日厳しい先輩方からのダメ出しが続きます。靴がダメ!ネクタイが変!その靴下何とかして!そのシャツ本当に良いと思って買ったの?しまいには上から下まで全部ダメ,着替えてきて!そんな日もありました。来る日も来る日もダメ出しの日々に私はノイローゼ気味になり,行くのが段々と嫌になりました。

お店の商品も当時はバイイングが多かったので横文字ばかり,他店からの在庫の問い合わせも品番ではなくブランド名で言ってくる。品番で言われたらまだ探しようもありますが,ブランド名で言われたら知識の無い私としては全く理解出来ない。なので他店からの在庫の問い合わせは全て”在庫上は残っていますが,お客様のお取り置きです”と答えていました。でもある日30個ほど在庫のある商品をいつも通り”お取り置きです”と答えたら、なわけないだろーと藤川店長に電話が入り私の悪行が全てバレて非常に怒られた事もあります。

スーツの着こなしを叩き込まれる

でもそんな生活を続けているとさすがの私も学習するようになります。当時のユナイテッドアローズのスタッフは個性的な方が多かったですが,みなさん異常に服が好きですごくカッコ良くて仕事に誇りを持っていました。そしてお客様もすごく服が好きでオシャレな方が多かったのです。そんな環境にいると段々着こなしの仕方が分かってきます。お店のスタッフも人もお店も含めて全てをカッコ良くしたいと言う思いがあるから私に厳しく指導をしてくれました。だから私は超一流の環境で服の着こなしについて学ぶ事が出来たのです。

今の仕事を出来ているのもこの経験によるもので,ユナイテッドアローズの経験が無ければもしかしたら独立していなかったかもしれません。お店に入ったのはたまたま,栗野さんに接客して頂いたのもたまたま,アルバイトで採用して下さったのもたまたま,全てたまたまが重なった結果ですが,ご縁がある時と言うのはこういった偶然が重なるのかもしれませんね。

この記事を書いた人
末廣徳司の画像
末廣 徳司
株式会社イルサルト 代表取締役社長

日本唯一の
経営者専門スーツ仕立て屋


経営者、政治家、医師、作家、講演家、
士業、芸能人、スポーツ選手に至るまで
創業以来11年間で
のべ15,000名を超えるブランド人の
スーツを仕立てる。


「いま似合うかどうかで服を選ばない」
「好きかどうかで服を選ぶと失敗する」
「ブランド物はビジネスを減速させる」



など経営者に向けた
独自の服選び理論を提唱している。

日本経済新聞社主催で
経営者向けの着こなし術セミナー、
コラムの執筆

世界展開するブランド
「トミーヒルフィガー」の
商品開発プロデュースも行う。

大事なことは
「どう生きるのか?」を決め
その生き方に相応しい服を選ぶこと。


1人でも多くの方に服の持つ力、
装う意味や価値を伝え

経営者の生きざまをひもとき
かがやく人生を仕立てあげる


ことをミッションにしている。

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